国土交通省のウェブサイトで公開されている 官庁営繕の技術基準 の中の 3-5.標準仕様書関連 平成31年版(PDF)が、公開されています。
建築工事編であれば、公共建築工事標準仕様書(建築工事編)と公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)が、今年3月26日に公開され、4月25日には1回目の改定版が公開されたところです。
書籍版はこちら。
・ 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版
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・ 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版
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この標準仕様書は、公共工事にかかわらず民間工事においても利用されていて、ほとんどの建築工事図面の特記仕様書に「設計図および特記仕様書に記載されていない事項は、国土交通省大臣官房官庁営繕部監修「公共建築工事標準仕様書」の最新版による。」といった記載がされ、特記仕様書自体も標準仕様書に沿って書かれています。
内容は建築工事全般に渡っていて、建築関連の仕事に従事している人にとって、これを知らなければ話にならないと言えるほど、大変重要なものです。
以前は書籍として販売されたもので読むしかありませんでしたが、最近では国土交通省のウェブサイトでPDF版が公開されるようになっているので、PDF版を利用している人も少なくないかもしれません。
私も、事務所でパソコンを前に仕事をしていることもあって、PDF版を利用しています。
書籍を利用していたときは、章ごとにインデックスを貼ったり、重要な部分にアンダーラインを引いたり、注釈を書き加えたりしていましたが、PDF版でもPDF-XChange Editorなどのソフトを使うと、章・節ごとのしおり・アンダーライン・注釈を加えることができますし、加えて検索機能もあるので、書籍版よりも使い勝手はいいと思います。
ただし、パソコンなどのPDFを参照できるデバイスがいつも使える環境があれば、という条件が付いてしまいます。
スマートホンでもPDFを表示できるアプリをインストールすれば読めますが、表示画面の大きさを考えると辛いところです。
パソコンが常に使える環境であればPDF版は便利なのですが、使っていると更に欲が出てきます。
- 読点ごとに改行したら、読みやすくなるのでは?
- スマートホンでも読みやすいようにできないか。
- 参照部分「~~は、〇〇による」をクリックしたら、その文章や表にジャンプできないか。
残念ながら、どれもPDF版では無理だと思います。
考えてみると、これらの欲求は、普段いろいろなウェブサイトを閲覧してして、その使い勝手からPDF版にないものを求めているのでは?
ウェブサイトでは、文章を読みやすくするために改行が多く、改行が少ないウェブページはとても読みにくく感じます。
スマートホンでも適当な文字サイズで、画面に収まるように文章が折り返され、そんなに読みにくくはありません。
参照部分には参照先のリンクURLが埋め込まれていて、クリックするとそのページが開きます。
ならば、標準仕様書もウェブページ化してしまえばいいじゃないかということになります。
ウェブ版 建築工事標準仕様書
というわけで作ってみたのが、ウェブ版 建築工事標準仕様書です。
- 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版
(積算業務向け抜粋) - 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版
- 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版
- 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版
- 公共建築木造工事標準仕様書 平成31年版
今後、建築工事標準詳細図なども、ウェブページ化していきたいと考えています。
ウェブページ化することで、PDF版で感じていた欲求は満たせるものができたと思います。
読点ごとに改行して、行間も読みやすい間隔にしました。
スマートホンでも見やすい文字サイズにし、画像にした表の細かい文字が見ずらいですが、画像をタップしてスワイプすれば拡大して見ることができます。
参照部分には参照先のリンクURLを埋め込み、クリックすると該当部分が開くようにしました。
書籍のインデックスとPDF版の章・節ごとのしおりの代わりとして、目次ページを設けてそこから各節を開けるようにしています。
各節のページにも、見出しの目次を設けてそれぞれの見出しにジャンプできるようにしています。
書籍とPDFに対して劣っている部分もあります。
重要と思う部分にアンダーラインを引いたり、注釈を加えたりできないことです。
これは、仕様書を読む人によって異なるものになると思いますので、残念ながらウェブ版では難しいです。
ウェブブラウザのEdgeには、ウェブページにマーキングしたりメモを書き込む機能がありますが、書き込んだページは自分のパソコンに保存する仕様になっているため、元のウェブページが改定などによって更新されると、マーキングやメモの作り直しになってしまいます。
マーキングやメモのデータを、ブラウザ側でWebページにリンクしたデータとして保存できるようになる可能性もありますが、今のところ実現できているものはありません。
今後のブラウザの機能に期待したいところです。
当サイトでも、特記のない場合に採用する仕様など、一般的に重要と考えられる部分にはマーキングするなど、今後対応していきたいと考えています。
まだ課題も残されていますが、標準仕様書は便利なウェブ版で読んでみませんか。
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