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PDFファイルの閲覧とコメント・線・図形を記入できるPDF-XChange Editor

PDF-XChange Editorは、PDFファイルを閲覧するビューワー機能と、PDFファイルにコメントや線・図形などを挿入したり、ブックマーク(しおり)やパスワード保護を追加できるエディター機能を持ったアプリです。
ビューワーとしては、複数のファイルを開いて、タブで切り替えて見ることができる点が便利で、表示の拡大・縮小、回転、ページの移動などの機能も使いやすいです。
エディタ機能が特に優れていて、多機能かつカスタマイズ性も高いので、使い込むにつれ便利になっていく感じがします。

基本的には無料で使えるフリーソフトで、ライセンス料金を支払うことで、すべての機能を使えるような仕組みになっています。
無料で使える範囲の機能は、全機能の60%以上ということですが、それでも十分すぎるくらいの機能が使えます。
使っているうちにどうしても使いたい追加機能があったら、ライセンス料を支払って完全版に移行するという始め方でよさそうです。

ダウンロード・インストールの手順

↓ こちらに詳しい説明があります。
PDF-XChange Editor のダウンロードからインストールまでの手順
PDF-XChange Editorのインストーラーは、各メッセージが英語で分かりにくいですが、日本語に直した説明が加えられています。

基本的な使い方

1)通常の手順でインストールすると、PDFファイルの既定のアプリにPDF-XChange Editorが設定されるので、ファイルを開くときは、そのファイルをダブルクリックして起動するのが簡単です。

2)よく使う機能は、左上部分⑥と[ホーム]タブにあります。

ホーム

①[テキスト選択]アイコンをクリックすると、PDF内のテキストを選択してコピーでき、貼り付けで、テキストを他のアプリに利用できます。

②のところに、PDFの表示の拡大・縮小、回転ができる機能があります。

③のアイコンをクリックすると、PDFが表示されている左側にブックマーク(しおり)が表示されます。
PDFにブックマーク(しおり)が設定していない場合は空白になりますが、ブックマーク領域の上部のアイコンをクリックして、ブックマーク(しおり)を追加することができます。

④[タイプライター]アイコンをクリックすると、PDFにテキストを書き込めます。
また、右クリックすると設定済の書式を選べ、さらに、下の「コメントスタイルパレット」をクリックすると、自分で既定の書式を追加することもできます。

タイプライターの設定

⑤[矢印]アイコン・[矩形]アイコンをクリックすると、矢印と長方形図形を追加できます。
このアイコンも、右クリックすると設定済の書式を選べて、下の「コメントスタイルパレット」をクリックすると、自分で既定の書式を追加することができます。

⑥のアイコンは、左から[ファイルを開く]・[上書き保存]・[印刷]です。

3)テキスト・図形・測定の機能は、[コメント]タブにあります。

コメント

①[テキスト]グループのアイコンをクリックすると、PDFにテキスト・テキストボックス・矢印付きテキストボックスを追加できます。
右クリックすると設定済の書式を選べて、下の「コメントスタイルパレット」をクリックすると、自分で既定の書式を追加することもできます。

②[図形]グループのアイコンをクリックすると、線・矢印・〇・□・雲形・多角形を挿入できます。
アイコンを右クリックすると設定済の書式を選べて、下の「コメントスタイルパレット」をクリックすると、自分で既定の書式を追加することができます。

③[測定]グループのアイコンをクリックすると、PDF図面の寸法を計測して、その寸法を挿入できます。
アイコンを右クリックすると既定の書式を選べて、「コメントスタイルパレット」をクリックすると、既定の書式を追加できるほか、既定のスケール1mm=1mを変更することもできます。

測定の設定

4)[保護]タブの[セキュリティ プロパティ]で、PDFファイルにパスワードロックがかけられます。

保護

5)上の3)4)の機能の中でよく使うものがあれば、[ヘルプ]タブの[カスタマイズ ツールバー]を使って、その機能を[ホーム]タブに表示することもできます。
逆に[ホーム]タブの中で使わない機能があれば、[ホーム]タブから消すこともできます。

ヘルプ

6)既定の表示倍率を設定しておくと、毎回同じ倍率で表示するようになります。
[ファイル]タブの[設定]を開き、[ページ表示]の[既定の表示倍率]を好みの倍率に設定します。
何%での設定以外に、「実際のサイズ」「ページ幅に合わせる」「ページに合わせる」「表示に合わせる」という選択もあります。
既定の表示倍率を設定しても、その上段にある「最近のリストから文書を開く際、前回使用したページレイアウト/ズーム設定を復元」にチェックが入っていると、前回開いたときの表示状態が優先されるので、既定の表示倍率を優先させたい場合は、チェックを外しておきます。

既定の表示倍率の設定

7)設定のエクスポート
上の2)~5)で行った設定は、その設定を保存して、他のパソコンのPDF-XChange Editorに読み込むことができます。

①[ファイル]タブをクリックして、[設定を管理]の[設定をエクスポート]をクリックします。

設定のエクスポート

②エクスポートしたい設定を選択して、[OK]ボタンをクリックします。
どの設定を選択するかは、初期設定のまま(下の画像の状態)で問題ありません。

エクスポートオプション

③出力先のフォルダを選択する画面が開くので、ドキュメントフォルダなど分かりやすい場所を選択して、[保存]ボタンをクリックしたら、エクスポート完了です。

④インポートするときは、①の手順で[設定をインポート]をクリックして、エクスポートしたファイルを選択します。
この設定のエクスポートとインポートは、何かの事情で設定したパソコンを再セットアップするときにも使えますので、設定を変更したらエクスポートしておきましょう。

注意点

1)PDF-XChange Editorでコメントを記入したり、線や図形などを加えて編集したPDFファイルを、ページごとに分割または抽出したい場合があると思います。
PDF-XChange Editorから[印刷]メニューでページを指定してPDFを出力する方法で分割・抽出できますが、別のアプリを使って直接分割・抽出すると、アプリによってはコメントや図形などが消えてしまいます。
私が試したところでは、PDFsam Basicというアプリを使って分割・抽出した場合は、コメントや図形などが消えませんでした。

2)PDFファイルを社内ネットワーク上のフォルダに置いて、複数の人でそのファイルにコメントや図形などを加える編集作業を行うと、排他制御が効かないので、同時に何人かでファイルが開けて編集ができてしまいます。
ただし、このときの編集内容は、誰かの編集内容は保存できているけど、他の人の編集内容は保存できないという状態が起きます。
対処法としては、①編集中は別のフォルダに移動する、②編集中はファイル名に「編集中」を加える、といったことが考えられます。

図面の範囲を塗りつぶすときの透過率と枠の色

何かの範囲図を作ろうとするとき、その範囲を色を付けて塗りつぶしたいとします。
そのとき、例えば[コメント]タブの[矩形]を使って塗りつぶすと、その範囲の線や文字が色で隠れて見えなくなってしまいます。
少し色を薄くして、線や文字が見えるようにしたいところです。

そんなときは、貼り付けた矩形を右クリックして、[プロパティ]を開き、[透過率]を40%に設定するとちょうどいい透け具合になります。

また、標準設定では矩形の枠が少し濃い色になっていますが、[境界の幅]を0ptにすると枠がなくなります。

矩形のプロパティ

PDF-XChange Editorの概要

【名称】PDF-XChange Editor (ピーディーエフ・エクスチェンジ・エディタ)
【ソフトの種類】フリーソフト(機能制限なしの有償版あり)
【対応OS】Windows 7/8/8.1/10
【ダウンロード】Tracker Software Products :: PDF-XChange Editor

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