折板・瓦棒葺などの出っ張りのある金属屋根の中間部に、塔屋・はと小屋(設備配管取り出し口)・ベンチレーター・トップライトなどの工作物を設ける場合、工作物の周囲には金属屋根との取り合い部に水切りを設けます。
ただし、工作物の水上については、金属屋根との取り合いを塞ぐだけの水切では、その水上に雨水が溜まってしまいます。
これを防ぐために、通常は工作物と水上の棟まで間にカバーを設けます。
屋根の軒先・けらば・棟・外壁取り合い部などの詳細図がある場合でも、このカバーについては図示がない場合も多いので、拾い落しがないように注意が必要です。
特に、ある程度精度が必要となってくる精概算の場合、図示がない場合が多いと思います。
また、積算作業途中の設計変更や、VECD提案などで工作物が追加される場合は、なおさら拾い落しやすい項目です。
チェックリストなどに項目を設けて、その都度確認するのがおすすめです。
積算ソフトでは、あらかじめ標準的な項目を用意しておけると思いますので、水上カバーの項目も用意しておくと、拾い落しを防げると思います。
水上カバーは基本的には金属屋根の上面に、金属屋根と重複するように見込めばいいと思いますが、工作物の幅が広く面積が大きくなる場合は、水上部分を出っ張りのない平葺の金属屋根に置き換える場合もあります。
工作物の水上部分の面積が大きい場合は、設計者に質問しておいた方がいいでしょう。
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