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8章耐震改修工事 23節柱補強工事(改修標準仕様書(建築)H28)

国土交通省 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版

8章 耐震改修工事

23節 柱補強工事 

8.23.1 適用範囲 

この節は,溶接金網巻き工法,溶接閉鎖フープ巻き工法,鋼板巻き工法及び帯板巻き付け工法の柱の補強工事に適用する。

8.23.2 既存部分の撤去等 

撤去等は,8.21.2による。

8.23.3 既存部分の処理 

(a) 既存構造体のコンクリート面に,目荒しを行う。
(b) (a)以外は,8.21.3(b)から(d)までによる。

8.23.4 材料 

材料は,2節による。

8.23.5 溶接金網巻き工法及び溶接閉鎖フープ巻き工法 

(a) 鉄筋・溶接金網の加工及び組立
 加工及び組立は,3節による。

(b) 型枠の組立及び取外し
 (1) 型枠は,セメントペースト,モルタル等を既存部取合いから,漏出させないように緊密に組み立てる。
 (2) 型枠は,できるだけ型枠振動機が使用しやすいように組み立てる。
 (3) (1)及び(2)以外は,8.7.8による。

(c) コンクリート及び構造体用モルタルの打込み
 打込みの工法の種類は,次により,適用は特記による。
 (ⅰ) 流込み工法
  ① 8.21.8の(a)(1)及び(b)による。
  ② 一回の打込み高さは1m程度とし,一回ごとに締固めを行う。
   締め固めは振動機を用いるほか,突締め,たたき締めも有効に用い,コンクリート又は構造体用モルタルを密実に締め固める。
 (ⅱ) 圧入工法
  8.21.8の(a)(2)及び(c)による。

8.23.6 鋼板巻き工法及び帯板巻き付け工法 

(a) 鋼板等の加工
 (1) 柱頭及び柱脚に隙間を設ける場合は,特記による。
 (2) 溶接後の歪み及びグラウト後の変形防止のための適切な補強を行う。
 (3) 鋼板等の錆止め塗装は,17 節による。
 (4) 設計図書に記載された部材の形状が搬入及び組立に適切でない場合は,あらかじめ監督職員と協議する。

(b) 鋼板の組立及び取付け
 (1) 鋼板巻き工法の場合
  (ⅰ) 鋼板の組立
   構造体の梁に仮設のあと施工アンカーを設置し,金物を固定のうえチェーンブロック等で吊り上げ,所定の位置にセットする。
  (ⅱ) 鋼板の肌合わせ
   裏あて材等を仮止めし,割矢を打ち込み,肌合わせを行う。
  (ⅲ) 溶接
   15節の溶接接合により鋼板を固定する。
 (2) 帯板巻き付け工法の場合
  既存柱の四隅にアングルをあて,アングル間に帯板を15 節の溶接接合により固定する。
 (3) 組立の確認
  鋼板等組立後,監督職員の検査を受ける。
 (4) 塗装の補修
  現場搬入時,取付け後に生じた塗装の損傷,接合部の塗装は,17 節により,均一な塗装面になるように補修する。

(c) 既存構造部との取合い
 (1) 鋼板巻き工法の場合
  (ⅰ) 既存構造材と鋼板との隙間は型枠等でふさぎ,周囲にシール材等を充填する。
  (ⅱ) 型枠上部に空気抜き孔を設ける。
  (ⅲ) グラウト材を,型枠下部に設けた注入孔からモルタルポンプを使用して注入する。
   下階への漏出防止については,適切に処理する。
  (ⅳ) グラウト材の硬化を確認後,型枠等を取り外す。
 (2) 帯板巻き付け工法の場合
  既存構造体と帯板の間に構造体用モルタルを詰め込む。

8.23.7 仕上げ 

補強工事後の仕上げは,特記による。

国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版(H28.6 一部改定)の複製です。

元の標準仕様書は、↓ こちらからダウンロードできます。
 官庁営繕:公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版 - 国土交通省

なお、元となる標準仕様書の改定周期は3年となっています。
次は平成31年版(または新元号元年版)になると思いますが、最新版が発行されたら、そちらを参照してください。

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