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3章防水改修工事 3節アスファルト防水 3.3.5保護層等の施工(改修標準仕様書(建築)H28)

国土交通省 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版

3章 防水改修工事
 3節 アスファルト防水

3.3.5 保護層等の施工

(a) 入隅部分に成形緩衝材を設ける。

(b) 断熱材は隙間のないように,最終工程のアスファルトにより,入隅の成形緩衝材取合い部分まで張り付ける。

(c) 絶縁用シートの敷込み

(1) 絶縁用シートは,立上り面等に 30mm 程度張り上げる。

(2) ポリエチレンフィルムは,防水層の施工完了後,重ね幅100mm 程度をとって敷き並べ,接着テープ,シール材等で要所を固定する。
 必要に応じて強風時のはく離,浮揚防止のため,重ね部分等の要所をモルタルで押さえる。

(3) フラットヤーンクロスは,断熱材の上に幅100mm 程度重ねて敷き並べ,接着テープ等で要所を固定する。

(d) 平場の保護コンクリート

(1) 保護コンクリート中に溶接金網を敷き込む。溶接金網の重ねは,1節半以上,かつ,150mm以上とする。

(2) コンクリートの厚さは,特記による。
 特記がなければ,こて仕上げとする場合は,80mm以上とし,床タイル張り等の仕上げをする場合は,60mm以上とする。
 保護コンクリートは,所要の勾配に仕上げる。

(3) こて仕上げとする場合は,次による。
 (ⅰ) 床面の仕上りの平たんさ
  ① 仕上り面でのむらは,目視により支障がない程度にする。
  ② コンクリート仕上りの平たんさの標準値は3mにつき7mm以下とする。
 (ⅱ) 工法
  ① コンクリート打込み後の均しでは,所定のレベル又は所定の勾配に荒均しを行ったのち,コンクリートが凝結硬化を始める前に,タンパー等で表面をたたき締め,平らに敷き均し,コンクリートの沈み,ひび割れを防止する。
  ② コンクリートの表面は,所定のレベルを保つように,長尺の均し定規を用いて平均に均す。
   また,壁際,柱際等で,均しに定規等を使用できない部分は,不陸が生じないように十分に木ごて等でタンピングして平らに仕上げる。
  ③ 中むら取りを木ごてで行う。
  ④ 踏み板を用いて金ごて押えを行い,セメントペーストを十分に表面に浮き出させる。
  ⑤ 締まり具合を見て,金ごてで強く押え平滑にする。
  ⑥ 仕上げ面で,こてむらの著しい箇所は,コンクリート硬化後グラインダーで平滑に仕上げる。
 (ⅲ) 表面仕上げ後,コンクリートの硬化状態を見計らい,8.7.7[養生]の養生のほか,ビニルシートで覆うなどして,表面の保護を行う。

(4) 屋内防水密着工法で,保護コンクリートに配管を行う場合等は,防水工事完了後,全面に厚さ15mmの保護モルタル塗りを行う。

(e) 立上り部の保護は次により,適用は特記による。

(1) 乾式保護材を用いる場合は,材料製造所の仕様による。

(2) れんが押えとする場合は,次による。
 (ⅰ) れんがの目地幅は,10mmとする。
 (ⅱ) れんが積みは,半枚積みとし,縦目地が,芋目地にならないように,れんが割りをする。
 (ⅲ) れんがは,付着物を除去し,必要に応じて吸水させる。
 (ⅳ) 下地面の清掃を行ったのち,敷モルタルを行い,平らに積み上げる。
 (ⅴ) れんが積みは,防水層から 20mm程度離し,その隙間にはモルタルを適切に充填する。
 (ⅵ) 寒冷期に施工する場合は,適切な防寒,保温設備等を設け,凍害のないようにする。
 (ⅶ) 養生は,次による。
  ① 目地モルタル及び充填モルタルが十分硬化するまで,振動,衝撃,荷重等を与えないように注意し,直射日光又は寒気に対して適切な養生を行う。
  ② 出隅,突出部,踏付け面等は,必要に応じて板等を用いて養生を行う。

(3) 屋内等でモルタル押えとする場合は,防水層に間隔200mm 程度にとんぼ付けし,メタルラスを取り付けたのち,モルタルを,厚さ 30mm程度に塗る。

(4) コンクリート押えとする場合は,保護コンクリートを上部天端まで確実に充填するように打込む。
 また,屋根防水保護層の伸縮調整目地の位置には,7節により,ひび割れ誘発目地を設け,シーリングを行う。

(f) 伸縮調整目地

(1) 平場の屋根防水保護層には,伸縮調整目地を設ける。伸縮調整目地の割付けは,周辺の立上り部の仕上り面から600mm程度とし,中間部は縦横間隔 3,000mm 程度とする。
 また,伸縮調整目地は,排水溝を含めて,立上りの仕上り面に達するものとする。

(2) 伸縮調整目地に用いる材料は成形伸縮目地材とし,目地材製造所の仕様により所定の高さに設置し,保護コンクリートを打込む。

(g) 屋上排水溝

屋上排水溝の適用は,特記による。

国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版(H28.6 一部改定)の複製です。

元の標準仕様書は、↓ こちらからダウンロードできます。
 官庁営繕:公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版 - 国土交通省

なお、元となる標準仕様書の改定周期は3年となっています。
次は平成31年版(または新元号元年版)になると思いますが、最新版が発行されたら、そちらを参照してください。

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