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4章外壁改修工事 4節モルタル塗り仕上げ外壁の改修 4.4.9モルタル塗替え工法(改修標準仕様書(建築)H28)

国土交通省 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版

4章 外壁改修工事
 4節 モルタル塗り仕上げ外壁の改修

4.4.9 モルタル塗替え工法

(a) 適用範囲
モルタル塗替え及び 4.4.8以外の充填を行う場合に適用する。

(b) 調合及び塗厚
 (1) モルタルの調合及び塗厚は,表 4.4.1 による。
表 4.4.1 調合 (容積比) 及び塗厚の標準値等

 (2) 現場調合のポリマーセメントモルタルの調合は,(1)による。
  ただし,混和剤の使用量は,セメント質量の5% (全固形分換算) 程度とする。
 (3) ポリマーセメントペーストの混和剤の使用量は,セメント質量の5% (全固形分換算) 程度とする。
 (4) 混和材料の使用量は,モルタルの強度等に著しい悪影響を与えない程度とする。
 (5) モルタルの練混ぜは,原則として,機械練りとする。
 (6) 1回の練混ぜ量は,60分以内に使い切れる量とする。

(c) 下地処理
     (1) コンクリート,コンクリートブロック等の壁で,ひずみ,不陸等の著しい箇所は,目荒し,水洗い等のうえモルタル又は下地調整塗材で補修し,夏期は7日以上,冬期は14日以上放置する。
  ただし,気象条件等により,モルタルの付着が確保できる場合には,放置期間を短縮することができる。
 (2) コンクリート,コンクリートブロック壁面は,デッキブラシ等で水洗いを行い,モルタル等の接着を妨げるものを除く。
 (3) コンクリート壁面に高圧水洗処理で目荒しを行う場合は,水圧及び目荒し時間を適切に設定し,モルタルの接着に適した粗面に仕上げる。
 (4) 高圧水洗処理に先立ち試験施工を行い,目荒しの状態について監督職員の承諾を受ける。
 (5) 仕上げ厚又は全塗厚が 25mmを超える場合の処置は,特記による。

(d) 工法
 (1) 下塗り
  (ⅰ) (c)の下地処理ののち,下地の乾燥具合を見計らい,吸水調整材を吸水調整材製造所の仕様により全面に塗る。
   ただし,下塗りにポリマーセメントモルタルを塗り付ける場合以外にあっては,(c)の下地処理ののち,吸水調整材塗りに代えてポリマーセメントペーストを1~2mm塗ることができる。
   この場合,必要に応じて保水剤を使用する。
  (ⅱ) 塗付けは,吸水調整材塗りを行った場合は乾燥後,ポリマーセメントペースト塗りを行った場合は,ポリマーセメントペーストが乾燥しないうちに,塗残しのないよう全面に行う。
  (ⅲ) 下塗り面は,金ぐし類で荒らし目をつける。
  (ⅳ) 下塗り後,モルタル表面のドライアウトを防止するために,水湿しを行う。
  (ⅴ) 下塗りは,14日以上放置して,ひび割れ等を十分発生させてから次の塗付けにかかる。
   ただし,気象条件等により,モルタルの付着が確保できる場合には,放置期間を短縮することができる。

 (2) むら直し
  (ⅰ) むらが著しい場合に行う。
  (ⅱ) むら直しが,部分的な場合は,下塗りに引き続いて行い,(1)(ⅲ)から(ⅴ)までによる。
  (ⅲ) むら直し部分が比較的大きい場合は,(1)(ⅴ)ののち,塗り付ける。
   塗付け後,荒らし目をつけ,7日以上放置する。
   ただし,気象条件等によりモルタルの付着が確保できる場合には,放置期間を短縮することができる。

 (3) 中塗り
出隅,入隅,ちり回り等は,定規塗りを行い,定規通しよく平らに塗り付ける。

 (4) 上塗り
  中塗りの状態を見計らい,面,角,ちり回り等に注意し,こてむらなく平らになるよう,次により仕上げる。
  ① 金ごて仕上げの場合は,金ごてで押さえて仕上げる。
  ② 木ごて仕上げの場合は,水引き具合を見計らい,木ごてでむらを取り,平たんに仕上げる。
  ③ はけ引き仕上げの場合は,木ごてで均したのち,少量の水を含ませたはけを引き,はけ目の通りよく仕上げる。

 (5) 仕上げの種類
  仕上げの種類は,施工箇所に応じて,表4.4.2 を標準とする。
表 4.4.2 仕上げの種類


 (6) 目地を設ける場合は,あらかじめ目地棒で通りよく仕切り,仕上げ後,目地棒を外し,目地塗りをする。
  なお,既製目地材は,あらかじめ所定の位置に通りよく取り付け,壁塗りを行う。

国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版(H28.6 一部改定)の複製です。

元の標準仕様書は、↓ こちらからダウンロードできます。
 官庁営繕:公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版 - 国土交通省

なお、元となる標準仕様書の改定周期は3年となっています。
次は平成31年版(または新元号元年版)になると思いますが、最新版が発行されたら、そちらを参照してください。

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