国土交通省 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版
8章 耐震改修工事
2節 材料
特記がなければ,普通ポルトランドセメント又は混合セメントのA種のいずれかとする。
(2) 高炉セメントB種又はフライアッシュセメントB種の適用箇所は,特記により,品質は次による。
(ⅰ) 高炉セメントB種の高炉スラグの混合比は40%以上とする。
(ⅱ) フライアッシュセメントB種のフライアッシュの混合比は15%以上とする。
(ⅲ) (ⅰ)及び(ⅱ)の混合比は,セメント製造業者のセメント試験成績表の値により確認する。
(3) 普通エコセメントは,8.1.2(c),8.1.3,8.1.4,8.2.5,8.2.6,8.2.7,5節から8節まで及び10節から11節までに適用する。
(ⅰ) フェロニッケルスラグ細骨材,銅スラグ細骨材及び電気炉酸化スラグ骨材の使用は,特記による。
また,普通エコセメントを使用するコンクリートに再生骨材Hを使用する場合は,特記による。
(ⅱ) 砂利及び砂は,監督職員の承諾を受けて,次によることができる。
① 絶乾密度は,2.4g/cm3 以上
② 吸水率は,4.0%以下
(2) 砕石,砕砂,フェロニッケルスラグ細骨材,銅スラグ細骨材,電気炉酸化スラグ骨材,再生骨材H,砂利及び砂のアルカリシリカ反応性による区分は,特記による。
特記がなければ,Aとする。
なお,特記によりアルカリシリカ反応性による区分Bの骨材を使用する場合は,次のいずれかにより,監督職員の承諾を受ける。
ただし,再生骨材Hを使用するコンクリートの場合は(ⅰ)とする。
(ⅰ) 高炉セメントB種若しくはフライアッシュセメントB種を用いる普通コンクリート又は高炉スラグ微粉末若しくはフライアッシュを混和材として用いる普通コンクリートを使用する。
(ⅱ) 8.6.1式によりアルカリ総量が3.0㎏/㎥以下であることを,計画調合により確認する。
(3) 高炉スラグ粗骨材は,JIS A 5011-1(コンクリート用スラグ骨材-第1 部:高炉スラグ骨材)により,絶乾密度,吸水率及び単位容積質量による区分は,Nとする。
(4) 電気炉酸化スラグ粗骨材は,JIS A 5011-4(コンクリート用スラグ骨材-第4 部:電気炉酸化スラグ骨材)により,絶乾密度による区分は,Nとする。
(5) 粗骨材の最大寸法
砕石,高炉スラグ粗骨材,電気炉酸化スラグ粗骨材及び再生粗骨材Hは 20mm,砂利は 25mmとする。
特記がなければ,種類は次による。
(1) 混和剤の種類は,JIS A 6204(コンクリート用化学混和剤)によるAE剤,AE減水剤又は高性能AE減水剤とし,化学混和剤の塩化物イオン(Cl-)量による区分は,Ⅰ種とする。
また,防錆剤を併用する場合は,JIS A 6205(鉄筋コンクリート用防せい剤)による防錆剤とする。
(2) 混和材の種類は, JIS A 6201(コンクリート用フライアッシュ)によるフライアッシュのⅠ種,Ⅱ種,若しくはⅣ種, JIS A 6206(コンクリート用高炉スラグ微粉末)による高炉スラグ微粉末,JIS A 6207(コンクリート用シリカフューム)によるシリカフューム又はJIS A6202(コンクリート用膨張材)による膨張材とする。
(1) 調合管理強度及び調合強度
(ⅰ) 調合管理強度は,設計基準強度(Fc)に,表 8.2.4の構造体強度補正値(S)を加えた値,かつ,9節及び10節の関係する規定を満たすものとする。
(ⅱ) 構造体強度補正値(S)は,表8.2.4 により,セメントの種類及びコンクリートの打込みから材齢28日までの期間の予想平均気温に応じて定める。
(ⅲ) 調合強度は,調合管理強度に,強度のばらつきを表す標準偏差に許容不良率に応じた正規偏差を乗じた値を加えたものとする。
(2) 調合条件
(ⅰ) AE剤,AE減水剤又は高性能AE減水剤を用いるコンクリートの荷卸し地点における空気量は,4.5%とする。
(ⅱ) 水セメント比の最大値は,次による。
① 普通,早強及び中庸熱ポルトランドセメント並びに混合セメントのA種の場合は65%,低熱ポルトランドセメント及び混合セメントのB種の場合は60%,普通エコセメントの場合は55%とする。
② 再生骨材Hを使用する場合は60%とする。
(ⅲ) 単位水量の最大値は,185 ㎏/㎥とし,8.1.4 に規定するコンクリートの品質が得られる範囲内で,できるだけ小さくする。
(ⅳ) 単位セメント量の最小値は,270㎏/㎥とし,(ⅱ)の水セメント比及び(ⅲ)の単位水量から算出される値以上とする。
(ⅴ) 細骨材率は,8.1.4 に規定するコンクリートの品質が得られる範囲内で,できるだけ小さくする。
(ⅵ) 混和材料の使用は,次による。
① AE剤,AE減水剤又は高性能AE減水剤の使用量は,所定のスランプ及び空気量が得られるように定める。
② 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートで,圧送が困難な場合には,フライアッシュⅡ種又はⅣ種を混合することができる。
ただし,この場合は,単位セメント量を減じない。
③ 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートで,水セメント比の制限等により,強度上必要なセメント量を超えてセメントを使用する場合は,その超えた部分を,セメント全量の10%の範囲で,フライアッシュⅠ種又はⅡ種に置き換えることができる。
④ ①から③まで以外の混和材料の種類,使用方法及び使用量は,特記による。
特記がなければ,種類,使用方法及び使用量の分かる資料により,監督職員の承諾を受ける。
(ⅶ) コンクリートに含まれる塩化物量は,塩化物イオン(Cl-)量で 0.30 ㎏/㎥以下とする。
(ⅷ) コンクリートは,アルカリ骨材反応を生じるおそれのないものとする。
(ⅸ) 計画調合の決定
① 計画調合は,原則として,試し練りによって定める。
ただし,普通エコセメント又は再生骨材Hを使用するコンクリートを除くⅠ類コンクリートの場合には,試し練りを省略することができる。
② 試し練りは,計画スランプ,計画空気量及び調合強度が得られることを確認する。
③ 供試体の養生は,8.8.3(b)(3)(ⅰ)による。
④ 調合強度の確認は,原則として,材齢28 日の圧縮強度による。
8章 耐震改修工事
2節 材料
8.2.5 コンクリートの材料及び調合
(a) セメント
(1) セメントは表 8.2.3により,種類は特記による。特記がなければ,普通ポルトランドセメント又は混合セメントのA種のいずれかとする。
(2) 高炉セメントB種又はフライアッシュセメントB種の適用箇所は,特記により,品質は次による。
(ⅰ) 高炉セメントB種の高炉スラグの混合比は40%以上とする。
(ⅱ) フライアッシュセメントB種のフライアッシュの混合比は15%以上とする。
(ⅲ) (ⅰ)及び(ⅱ)の混合比は,セメント製造業者のセメント試験成績表の値により確認する。
(3) 普通エコセメントは,8.1.2(c),8.1.3,8.1.4,8.2.5,8.2.6,8.2.7,5節から8節まで及び10節から11節までに適用する。
(b) 骨材
(1) 骨材の種類及び品質は,JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の附属書A(規定)[レディーミクストコンクリート用骨材]の規定によるほか,次による。(ⅰ) フェロニッケルスラグ細骨材,銅スラグ細骨材及び電気炉酸化スラグ骨材の使用は,特記による。
また,普通エコセメントを使用するコンクリートに再生骨材Hを使用する場合は,特記による。
(ⅱ) 砂利及び砂は,監督職員の承諾を受けて,次によることができる。
① 絶乾密度は,2.4g/cm3 以上
② 吸水率は,4.0%以下
(2) 砕石,砕砂,フェロニッケルスラグ細骨材,銅スラグ細骨材,電気炉酸化スラグ骨材,再生骨材H,砂利及び砂のアルカリシリカ反応性による区分は,特記による。
特記がなければ,Aとする。
なお,特記によりアルカリシリカ反応性による区分Bの骨材を使用する場合は,次のいずれかにより,監督職員の承諾を受ける。
ただし,再生骨材Hを使用するコンクリートの場合は(ⅰ)とする。
(ⅰ) 高炉セメントB種若しくはフライアッシュセメントB種を用いる普通コンクリート又は高炉スラグ微粉末若しくはフライアッシュを混和材として用いる普通コンクリートを使用する。
(ⅱ) 8.6.1式によりアルカリ総量が3.0㎏/㎥以下であることを,計画調合により確認する。
(3) 高炉スラグ粗骨材は,JIS A 5011-1(コンクリート用スラグ骨材-第1 部:高炉スラグ骨材)により,絶乾密度,吸水率及び単位容積質量による区分は,Nとする。
(4) 電気炉酸化スラグ粗骨材は,JIS A 5011-4(コンクリート用スラグ骨材-第4 部:電気炉酸化スラグ骨材)により,絶乾密度による区分は,Nとする。
(5) 粗骨材の最大寸法
砕石,高炉スラグ粗骨材,電気炉酸化スラグ粗骨材及び再生粗骨材Hは 20mm,砂利は 25mmとする。
(c) 水
水は,JIS A 5308の附属書C (規定) [レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水]による。(d) 混和材料
混和材料は,鉄筋コンクリートに適した良質なものとし,種類及び適用は特記による。特記がなければ,種類は次による。
(1) 混和剤の種類は,JIS A 6204(コンクリート用化学混和剤)によるAE剤,AE減水剤又は高性能AE減水剤とし,化学混和剤の塩化物イオン(Cl-)量による区分は,Ⅰ種とする。
また,防錆剤を併用する場合は,JIS A 6205(鉄筋コンクリート用防せい剤)による防錆剤とする。
(2) 混和材の種類は, JIS A 6201(コンクリート用フライアッシュ)によるフライアッシュのⅠ種,Ⅱ種,若しくはⅣ種, JIS A 6206(コンクリート用高炉スラグ微粉末)による高炉スラグ微粉末,JIS A 6207(コンクリート用シリカフューム)によるシリカフューム又はJIS A6202(コンクリート用膨張材)による膨張材とする。
(e) コンクリートの調合
コンクリートの計画調合は,所要のワーカビリティー,強度及び耐久性が得られ,かつ,8.1.4に示すその他の規定が満足するように定める。(1) 調合管理強度及び調合強度
(ⅰ) 調合管理強度は,設計基準強度(Fc)に,表 8.2.4の構造体強度補正値(S)を加えた値,かつ,9節及び10節の関係する規定を満たすものとする。
(ⅱ) 構造体強度補正値(S)は,表8.2.4 により,セメントの種類及びコンクリートの打込みから材齢28日までの期間の予想平均気温に応じて定める。
(ⅲ) 調合強度は,調合管理強度に,強度のばらつきを表す標準偏差に許容不良率に応じた正規偏差を乗じた値を加えたものとする。
(2) 調合条件
(ⅰ) AE剤,AE減水剤又は高性能AE減水剤を用いるコンクリートの荷卸し地点における空気量は,4.5%とする。
(ⅱ) 水セメント比の最大値は,次による。
① 普通,早強及び中庸熱ポルトランドセメント並びに混合セメントのA種の場合は65%,低熱ポルトランドセメント及び混合セメントのB種の場合は60%,普通エコセメントの場合は55%とする。
② 再生骨材Hを使用する場合は60%とする。
(ⅲ) 単位水量の最大値は,185 ㎏/㎥とし,8.1.4 に規定するコンクリートの品質が得られる範囲内で,できるだけ小さくする。
(ⅳ) 単位セメント量の最小値は,270㎏/㎥とし,(ⅱ)の水セメント比及び(ⅲ)の単位水量から算出される値以上とする。
(ⅴ) 細骨材率は,8.1.4 に規定するコンクリートの品質が得られる範囲内で,できるだけ小さくする。
(ⅵ) 混和材料の使用は,次による。
① AE剤,AE減水剤又は高性能AE減水剤の使用量は,所定のスランプ及び空気量が得られるように定める。
② 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートで,圧送が困難な場合には,フライアッシュⅡ種又はⅣ種を混合することができる。
ただし,この場合は,単位セメント量を減じない。
③ 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートで,水セメント比の制限等により,強度上必要なセメント量を超えてセメントを使用する場合は,その超えた部分を,セメント全量の10%の範囲で,フライアッシュⅠ種又はⅡ種に置き換えることができる。
④ ①から③まで以外の混和材料の種類,使用方法及び使用量は,特記による。
特記がなければ,種類,使用方法及び使用量の分かる資料により,監督職員の承諾を受ける。
(ⅶ) コンクリートに含まれる塩化物量は,塩化物イオン(Cl-)量で 0.30 ㎏/㎥以下とする。
(ⅷ) コンクリートは,アルカリ骨材反応を生じるおそれのないものとする。
(ⅸ) 計画調合の決定
① 計画調合は,原則として,試し練りによって定める。
ただし,普通エコセメント又は再生骨材Hを使用するコンクリートを除くⅠ類コンクリートの場合には,試し練りを省略することができる。
② 試し練りは,計画スランプ,計画空気量及び調合強度が得られることを確認する。
③ 供試体の養生は,8.8.3(b)(3)(ⅰ)による。
④ 調合強度の確認は,原則として,材齢28 日の圧縮強度による。
国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版(H28.6 一部改定)の複製です。
元の標準仕様書は、↓ こちらからダウンロードできます。
官庁営繕:公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版 - 国土交通省
なお、元となる標準仕様書の改定周期は3年となっています。
次は平成31年版(または新元号元年版)になると思いますが、最新版が発行されたら、そちらを参照してください。
元の標準仕様書は、↓ こちらからダウンロードできます。
官庁営繕:公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版 - 国土交通省
なお、元となる標準仕様書の改定周期は3年となっています。
次は平成31年版(または新元号元年版)になると思いますが、最新版が発行されたら、そちらを参照してください。
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