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6章内装改修工事 15節モルタル塗り 6.15.6工法(改修標準仕様書(建築)H28)

国土交通省 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版

6章 内装改修工事
 15節 モルタル塗り

6.15.6 工法

(a) 壁塗り
(1) 下塗り
 (ⅰ) 6.15.5 (b) の下地処理後,下地の乾燥具合を見計らい,吸水調整材を吸水調整材製造所の仕様により全面に塗る。
  ただし,下塗りに内装下塗り用軽量モルタル又はポリマーセメントモルタルを塗り付ける場合以外にあっては,6.15.5(b)の下地処理後,吸水調整材塗りに代えてポリマーセメントペーストを1~2mm塗ることができる。
  この場合,必要に応じて保水剤を使用する。
 (ⅱ) 塗付けは,吸水調整材塗りを行った場合は乾燥後,ポリマーセメントペースト塗りを行った場合はポリマーセメントペーストが乾燥しないうちに,塗残しのないよう全面に行う。
 (ⅲ) 下塗り面は,内壁下塗り用軽量モルタルの場合を除き,金ぐし類で荒らし目をつける。
 (ⅳ) 下塗り後,モルタル表面のドライアウトを防止するために,水湿しを行う。
 (ⅴ) 下塗り及びラス付けは,14日以上放置してひび割れ等を十分発生させてから,次の塗付けにかかる。
  ただし,気象条件等により,モルタルの付着が確保できる場合には,放置期間を短縮することができる。

(2) むら直し
 (ⅰ) むらが著しい場合に行う。
 (ⅱ) むら直しが,部分的な場合は,下塗りに引き続いて行い,(1)(ⅲ)から(ⅴ)までによる。
 (ⅲ) むら直し部分が比較的大きい場合は,(1)(ⅴ)ののち,塗り付ける。
  塗付け後,荒らし目をつけ,7日以上放置する。
  ただし,気象条件等によりモルタルの付着が確保できる場合には,放置期間を短縮することができる。

(3) 中塗り
 出隅,入隅,ちり回り等は,定規塗りを行い,定規通しよく平らに塗り付ける。

(4) 上塗り
 中塗りの状態を見計らい,面,角,ちり回り等に注意し,こてむらなく平らになるよう,次により仕上げる。
 ① 金ごて仕上げの場合は,金ごてで押さえて仕上げる。
 ② 木ごて仕上げの場合は,水引き具合を見計らい,木ごてでむらを取り,平たんに仕上
げる。
 ③ はけ引き仕上げの場合は,木ごてで均したのち,少量の水を含ませたはけを引き,はけ目の通りよく仕上げる。

(5) 仕上げの種類
 仕上げの種類は,施工箇所に応じて,表6.15.3を標準とする。
表6.15.3 仕上げの種類


(6) 目地を設ける場合は,あらかじめ目地棒で通りよく仕切り,仕上げ後,目地棒を外し,目地塗りをする。
 なお,既製目地材は,あらかじめ所定の位置に通りよく取り付け,壁塗りを行う。
(b) 床塗り
(1) デッキブラシ等で,セメントペーストを床面に十分塗り付けたのち,直ちにモルタルの塗付けにかかる。
 なお,セメントペースト塗りに代えて吸水調整材を使用する場合は,製造所の仕様により吸水調整材を全面に塗り,乾燥具合を見計らってモルタルの塗付けにかかる。

(2) 塗付けは,水引き具合を見計らい,定規通しよく,勾配に注意し,金ごてで平滑に塗り均し仕上げる。

(3) 床の目地の設置及び工法は,特記による。
 なお,目地工法の特記がない場合は押し目地とし,室内は縦横 1.8m程度,廊下は 3.6m程度の割付け間隔とする。
(c) タイル張り下地等の下地モルタル塗り
(1) 床
 (ⅰ) 塗厚は,原則として,全仕上げ厚さ,タイル厚さ等から定める。
 (ⅱ) 床は,6.16.3(f)(2) (ⅰ)の場合を除き,(b)による。
  ただし,表面は木ごてで仕上げる。

(2) 壁
    (ⅰ) セメントモルタル張りタイル下地
  ① 塗厚は,原則として,全仕上げ厚さ,タイル厚さ等から定める。
  ② タイル張りが,マスク張り及びモザイクタイル張りの場合は,中塗りまで行う。
  ③ タイル張りが改良積上げ張りの場合は,厚さ6mm の下塗り (ラス下地の場合を含む。)を行う。
  ④ モルタル下地面の仕上げは,原則として,木ごて押えとし,その精度はモザイクタイルでは2mにつき3㎜,小口以上のタイルでは2mにつき4mmとする。
   なお,精度について確認を行い,その結果を監督職員に報告する。
 (ⅱ) 壁タイル接着剤張り下地
  タイル張りが,内装壁タイル接着剤張りの場合は,中塗りまで行い金ごてで仕上げる。

国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版(H28.6 一部改定)の複製です。

元の標準仕様書は、↓ こちらからダウンロードできます。
 官庁営繕:公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版 - 国土交通省

なお、元となる標準仕様書の改定周期は3年となっています。
次は平成31年版(または新元号元年版)になると思いますが、最新版が発行されたら、そちらを参照してください。

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