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3章防水改修工事 4節改質アスファルトシート防水 3.4.4施工(改修標準仕様書(建築)H28)

国土交通省 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版

3章 防水改修工事
 4節改質アスファルトシート防水

3.4.4 施工 

(a) 防水層の下地
防水層の下地は,3.2.6による。

(b) プライマー塗り
コンクリート下地等の場合は,次による。
(ⅰ) 下地が十分乾燥したのちに清掃を行い,塗布する。
(ⅱ) 塗付けは,改質アスファルトシート等の張りじまい部まで均一に行い,乾燥させる。
(ⅲ) 塗付けは,下地以外の箇所を汚さないように行う。

(c) 増張り
(1) ALCパネルの短辺接合部は,種別AS-T1,AS-T2及びAS-J2 の場合は,改質アスファルトシート張付けに先立ち,幅300mm程度の増張り用シートを両側に100mm ずつ張り掛けて絶縁増張りとする。
 種別AS-T3,AS-T4,AS-J1及びAS-J3 の場合は,部分粘着層付改質アスファルトシートの張付け又はあなあきシート若しくは部分接着用シートの敷込みに先立ち,幅50mm 程度の絶縁用テープを張り付ける。
 また,種別 ASI-T1 及び ASI-J1 の場合は,断熱材の張付けに先立ち,幅50mm程度の絶縁用テープを張り付ける。

(2) PCコンクリート部材の接合部の目地部には,種別 AS-T1,AS-T2及びAS-J2 の場合は,改質アスファルトシート張付けに先立ち,増張り用シートを両側に100mm程度ずつ張り掛けて絶縁増張りとする。
 種別AS-T3,AS-T4,AS-J1 及びAS-J3の場合は,部分粘着層付改質アスファルトシートの張付け又はあなあきシート若しくは部分接着用シートの敷込みに先立ち,幅50mm程度の絶縁用テープを張り付ける。
 また,種別ASI-T1及びASI-J1の場合は,断熱材の張付けに先立ち,幅 50mm程度の絶縁用テープを張り付ける。

(3) 出隅及び入隅は,改質アスファルトシート張付けに先立ち,幅200mm程度の増張り用シートを張り付ける。

(4) ルーフドレン回りは,増張り用シートを,ドレンのつばとスラブ面の両方に張り掛ける。

(5) 配管回りは,幅150mm程度の増張り用シートを,下地面に 50mm程度張り掛けて,パイプ面に張り付ける。
 さらに,配管周囲 150mm程度の下地面に増張り用シートを張り付ける。

(d) 改質アスファルトシートの張付け 
(1) 平場の張付け
 (ⅰ) トーチ工法の場合
  ① 改質アスファルトシートの張付けは,トーチバーナーで改質アスファルトシート裏面及び下地を均一にあぶり,裏面の改質アスファルトを溶融させながら平均に押し広げて密着させる。
  ② 改質アスファルトシートの重ね幅は,幅方向,長手方向とも 100mm以上とし,2層の場合は,上下層の改質アスファルトシートの接合部が重ならないようにする。
  ③ 改質アスファルトシートの重ね部の張付けは,改質アスファルトがはみ出す程度まで十分にあぶり溶融させて,水密性が確保できるように密着させる。
  ④ 種別 AS-T3,AS-T4 及び ASI-T1 の場合,立上り際の 500mm 程度は,改質アスファルトシートを全面密着させる。

 (ⅱ) 常温粘着工法の場合
  ① 改質アスファルトシートの張付けは,裏面のはく離紙等をはがしながら平均に押し広げて転圧・密着させる。
  ② 改質アスファルトシートの重ね幅は,(ⅰ)②による。
  ③ 改質アスファルトシートの重ね部の張付けは,改質アスファルトシート製造所の仕様により,十分に密着させる。
  ④ 種別 AS-J1,AS-J3 及び ASI-J1 の場合,立上り際の 500mm 程度は,改質アスファルトシートを全面密着させる。

 (ⅲ) 断熱材の張付け
  屋根露出防水絶縁断熱工法における断熱材及び粘着層付改質アスファルトシートの張付けは,改質アスファルトシート製造所の仕様による。

(2) 立上り部の張付け
 (ⅰ) トーチ工法の場合
  ① 改質アスファルトシートの張付け,重ね幅及び重ね部の張付けは,(1)(ⅰ)による。
  ② 末端部は,各層の改質アスファルトシートを所定の位置で各層の端部をそろえ,押え金物で固定した上に,シール材を充填する。

 (ⅱ) 常温粘着工法の場合
  ① 改質アスファルトシートの張付け,重ね幅及び重ね部の張付けは,(1)(ⅱ)による。
  ② 末端部は,(ⅰ)②による。

(3) ルーフドレン,配管等との取合い
 (ⅰ) トーチ工法の場合
  ① ルーフドレン回りは,改質アスファルトシートを十分にあぶり溶融させて,入念に施工し,防水層端部にシール材を塗り付ける。絶縁工法の場合は,ドレンのつばから400mm程度は密着させる。
   なお,ドレンのつばには改質アスファルトシートを 100mm程度張り掛ける。
  ② 配管類の場合は,改質アスファルトシートを所定の位置に防水層の端部をそろえ,ステンレス製既製バンド等で防水層端部を締め付け,上部にシール材を塗り付ける。

 (ⅱ) 常温粘着工法の場合
  ① ルーフドレン回りは,改質アスファルトシートを製造所の仕様により,十分に密着させ,防水層端部にシール材を塗り付ける。
   絶縁工法の場合は,ドレンのつばから 400mm程度は密着させる。
   なお,ドレンのつばには改質アスファルトシートを 100mm程度張り掛ける。
  ② 配管類の場合は,(ⅰ)②による。

(e) 仕上塗料塗り 
仕上塗料は,改質アスファルトシートを張り付けたのち,はけ,ローラーばけ等を用いてむらなく塗り付ける。

(f) 下地に部分的に溶着させる場合の施工法は,改質アスファルトシート製造所の仕様による。

(g) (a)から(e)まで以外は,改質アスファルトシート製造所の仕様による。

国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版(H28.6 一部改定)の複製です。

元の標準仕様書は、↓ こちらからダウンロードできます。
 官庁営繕:公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成28年版 - 国土交通省

なお、元となる標準仕様書の改定周期は3年となっています。
次は平成31年版(または新元号元年版)になると思いますが、最新版が発行されたら、そちらを参照してください。

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